会員コラム  「ぬいぐるみ」と「デザイン」~ 必須です! デザインの規格化 ~

(メルマガvol.29より)

北海道デザインマネジメントフォーラムの青木です。
連休はいかがでしたか?好天に恵まれた円山動物園では、現在公開中のかわいい赤ちゃんしろくまが大人気ですね。みなさんはもうご覧になりましたか?
さて、今回は当社のしろくまキャラクター、コロコロ 「コロルくん」と「デザイン」についてお話します。

●コロコロ 「コロルくん」WEBサイト●
http://cololukun.com/

旭山動物園に「ほっきょくぐま館」が新設された2002年。園内の売店にお土産として並んでいたのは、「ミニチュアの動物フィギュア」や「本物そっくりのぬいぐるみ」ばかりで、正直あまり手に取ろうという気になりませんでした。
そこで社長がつぶやいた、「ここに女性が買いたい!と思うようなかわいいしろくまのぬいぐるみがあったら・・・」これがコロルくん誕生のきかっけでした。

一般的にキャラクターの開発は、コンセプトづくりとスケッチからはじまり、デザインが徐々に固められます。コロルくんも発売までに何度も手直しが重ねられ、完成しました。それから3年間、ぬいぐるみ販売を中心に展開してきましたが、実はぬいぐるみの製造委託会社には、きちんとした形でコロルくんのデザインを伝える事ができていませんでした。
委託先に「普通だったら、あるはず・・・」と言われた、キャラクターデザインの仕様書が無かったのです。このため、「もう少し丸くしてほしい」「鼻を小さくしてほしい」、そんなやり取りを繰り返して、ぬいぐるみを完成させていました。
「このままだと将来的にキャラクター使用権のライセンス提供や、様々なコラボレーション展開を進める上で、問題が生じかねない・・」。そこで昨年「さっぽろベンチャー支援事業」を活用して、キャラクターデザインの規格化に取り組むことになりました。具体的には、ぬいぐるみやマスコットなど、特に立体物の制作に必要となる「基本イラスト」「三面図」「キャラクター色指定」などを改めてきちんと整備しました。

その効果もあって、今年はさまざまな新商品が誕生することになりました。
・函館五稜郭公認「新撰組コロルくん」
・北海道日本ハムファイターズ公認「ファイターズコロルくん」
・コロルくん「ラインスタンプ」
さらに7月にはコロルくんの絵本も発売予定です。

今回、コロルくんのデザイン規格が整備されたたことで、外部企業との商品開発プロジェクトがとても進めやすくなり、デザインの規格化の大切さを強く実感したところです。今後も当社のキャラクタービジネスを支える知的資産として、コロルくんの展開に大いに貢献してくれるものと確信しています!

((株)プレシャ、HDMF理事 青木善範)