2016夏セミナー第2回開催レポート

7月26日、3回連続の夏セミナーの第2回を開催致しました。
今回のお話は(有)パディックの角本氏より、
パッケージデザイン開発のポイントについて
ご紹介頂きました。

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最初はデザイン費の話から始まりました。
デザイン費は基本的に高いと思われがちですが、
デザイン費に定価はない。僕の場合は大体1テーマ7万円からで、2~3案提案する。」
とのことでした。デザイン費は難しい問題ですね…。

角本氏は北海道の中でも地方の仕事を多く手がけられています。
地方の中小企業の場合は生産ロットが少ないので、
日経デザインに載っているデザイン費ほど高くなく、
ロイヤリティ契約ではなく買い取りが多いとのこと。

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パッケージデザインにおいて「売れた・売れない」は
かなり重要な問題です。
かっこいいデザイン=売れる、とならないのはなぜか。
角本氏いわく、
「イケメンの中にイケメンがいても目立たない。
現場を知って、現場で見た瞬間に目立つものを考える。」

その他にも、「デザインは飽きられるから定期的に変える」、
「商品のバリエーションを増やして売り場面積を広げる」などの
売れるためのノウハウをご紹介頂きました。

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今回は、角本氏が実際に提案されたデザインを、没案を含めてたくさんご紹介頂きました。
商品によっては、既にファンがいてあまり見た目を変えない方がいいもの、
印刷代を安くしたいもの、そんなにかっこよくなくてもいい、というものなど
様々な条件で決定されるので、デザインは決め方が大事!というお話が印象的でした。

「どんなデザインも、決める人が決めない事には決まらない。
斬新なデザインに対しては、それで決定した決め方が凄いな、と感じられるそうです。

その他にも、角本氏の業務ノウハウを実体験を交えてご紹介頂き、
デザインの実務に近いお話で、大変参考になりました。

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今回も質問タイムはワーク形式で、グループで相談して質問を作成しました。
すべての質問に答えて頂き、大変充実した質疑応答になったかと思います。

質問の一つに、「相手から情報を引き出すときに気をつけている事はありますか?」
というものがありました。デザイン前のヒアリングに関しての質問です。
「何がこの商品の売りなのか?とがっている点は?という事を頭に入れて質問します。
今売られている商品についての情報を僕たちも持っているので、それらに比べて何が売りなのか。
でも僕の個人の感覚なので、正直な気持ちはオブラートに包んで、頭ごなしにならないよう気をつけています。」
とのことでした。
デザイナーは常に現場の情報収集をする事がとても大事なんですね。

参加者からは質問タイムについて、
「ワーク形式でフィードバックがあるのが良かった。」
「具体的な質問コーナーは参考になった部分が多かったです。」
といった声を頂きたいへん好評でした。

ご講演の後のプチ懇親会では、質問ワーク後に出てきた疑問を
角本氏にマンツーマンで質問できる時間となっておりました。
今回は非会員の方も多く参加されており、
やはり北海道、食品パッケージのデザインは重要視されているな、と感じました。

次回は8/27(土)を予定しております。
HDMFでは珍しく土曜日開催ですが、
普段お仕事で参加できない・・・という方、この機会に!ぜひお越し頂ければ幸いです。

(HDMF事務局:印南)