#7 戦後日本のものづくりデザイン

終戦後すぐに、進駐軍用住宅の家具などの設計が大量にあったこともあり、
先進諸国のデザインの考え方が日本に入って来はじめました。
海外における工業デザインの発展ぶりは、
当時の日本にとって大きなインパクトがあったようです。

1950年代になると工業デザイン調査団のアメリカ派遣が行われ、
日本インダストリアルデザイナー協会日本デザイン学会が発足しました。
東京芸大や千葉大、京都工繊大など工芸を扱っていた大学からは
工業デザイン教育の流れが生まれはじめ、
1970年代にはデザイン科がいくつかの大学に設立されることとなります。

ですが、戦後すぐの頃はデザインの優れた海外製品を見て
それをコピーしただけの製品が多く作られ、諸外国から日本に苦情が殺到しました。
有名なGマークのグッドデザイン賞は、先進諸国の模倣をやめて
日本企業が独創的なデザインをすることが重要だという
啓蒙をきっかけに始められたものだそうです。

(つづく)

 

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