「ものづくり道場2016」参加レポート

皆様こんにちは、会長の加藤です。去る2月18日に開催された一般財団法人さっぽろ産業振興財団、札幌市主催の「ものづくり道場2016」に参加してきましたので、ご報告したいと思います。

内容は、1部が(株)コボ、山村先生の講義、2部がシステム看板メーカー(株)ファーストの事例を使ったワークショップ、3部が山村先生との質疑応答、そして日高理事によるHDMFの「プロジェクトメーカー」の紹介でした。
第1部の山村先生の講義は、HDMFの会員にとっては今までの復習という面もありましたが、それでもやはり新しい気づきを与えてくれるもので、すばらしいものでした。特に、(株)村上開明堂のガラス屋さんから光学メーカーになった話は、未来の法規制を予測し、乗用車のドアミラーを開発・販売したもので、デザイナーとして未来のマーケットを予測した好事例だと思いました。
また、九谷和ガラスのシュピーゲラウ+九谷焼のお話は、私は初めて聞くお話でしたが、東洋と西洋が融合する事例で実に興味深い内容でした。切り取って残ったグラスの足が今後どう活用されるのかも楽しみです。

第2部のワークショップでは、参加者4人で一組になり、ファースト社の開発エピソードを分類し、まとめていく作業でした。山村先生・日高理事も時折助言をしてくれて、和気藹々としたものとなりました。参加されている皆さんはレベルが高く、初見ながらも個人ワークシートの大半を埋めている方が多かったように思います。

第3部の山村先生との質疑応答では、「コンサル料はいくらなのか?」「知財出願のタイミングは?」など、かなり率直で実践的な質問が出ましたが、すべての質問に丁寧に答えてくださったのが印象に残りました。たとえば「小さな投資で小さな成果を積み重ねる」「マネされないためにはスピードが大事」「可能性のあるパテントは早く出す」「造形の美しさと機能性の両立」など、今回も山村先生から示唆に富むお話をいただき、改めてデザインマネジメントの深さに気づかされる一日となりました。

(会長 加藤暢敏)