2016夏セミナー第3回開催レポート

お盆も過ぎて北海道の夏も終わり・・・
かと思いきや、まだまだ暑いですね!
HDMF夏の3回連続セミナーはついに最終回。
第3回は函館より、グラフィックデザイナーの岡田 暁氏にお越し頂き、
「ローカルデザインのススメ」と題してご講演頂きました。

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今回のご講演では、岡田氏が函館地域で活動されてきた
ローカル(局地的)なデザイン活用事例をご紹介頂きました。
具体的な事例により、個々で起きた問題がとても分かりやすかったです。

岡田氏は函館デザイン協議会の会長も務められており、
協議会で取り組まれたデザイン活用の事例をたくさんご紹介頂きました。
また、行政と一緒にデザインに取り組む難しさについても、
実例を交えながらさまざまな課題をご指摘頂きました。

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「地元に対する愛着があり、その土地の知識が豊富で、
移動距離・時間などの制約が少なく、
地域の特色を肌で感じる事ができ、
デザインの結果を見聞きすることができるような
地元特化型デザイナーがこれから重宝されてくるのではないかと思います。」

企業や地域のブランディングは時間がかかるもの。
長くつきあいながら、デザインへの反応を背負えるようなデザイナーが
居た方が良いのでは、というお話もあり、
北海道のデザインを考えていく上で非常に重要なことだと感じました。

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本セミナー恒例ととなりました質問ワークでは、
「地元の良さ・強みは、地元の人が知っている場合と
ヨソ者が気づく場合がある。その矛盾を感じる事は?」
という質問がありました。

「切り口を考えるのはよその人の方がやっぱり上手。
あまり見た事がない角度とかは、外から見た方が優れていると思う。
ローカルのデザイナーが優れているのはそのあとのつきあい方。
長くつきあっていくとき、レスポンスも早いしデザインの評価を見聞きできる
ローカルのデザイナーは強い。」

とのことでした。

セミナー後のアンケートでは、「もっと聞きたかった!」という
お声が多数あり、
また「困った事例はなかなか聞く事が出来ないから、面白かった」
というご意見もありました。

成功事例ばかり聞いても、遠い世界の話のようで
失敗事例の方が身近に感じながら聞けるのかもしれないですね。
今後はそんなイベントも企画していけたらと思います。

「What’s Design? ~3人の道産子デザイナーに訊く~」
全3回のセミナーもこれにて終了です。
お越し頂きまして誠にありがとうございました!

(事務局:印南)