コラム:デザイン道(どう)でしょう No.3 病気から学ぶデザインマネジメント?

(メルマガvol.17より)

コラム:デザイン道(どう)でしょう No.3
◇高橋理事メッセージ! 病気から学ぶデザインマネジメント?


HDMF理事の高橋利明です。
今回のコラムでは、病気を通じて、あらためて考えさせられたデザイン思考によるマネジメント革新の重要性についてご紹介いたします。

会社を人の身体に例えて考える事があります。血はお金、脳は方針や戦略、筋肉は社員、食事は情報など。では、ケガは何に例えられるのか。ケガとは、不注意のため傷つくこと。企業にとってのケガとは、判断の誤りや不注意によるリスクとみなせます。事業活動にリスクは付きもの、ケガを恐れてはいけない、こう言われたりもします。
一方、病気は別です。会社にとって病気は、人間と同様、時として命取り、最悪、「経営破綻」という死を迎えることになります。企業が罹っている病気を早期に発見し、治療することが大切です。では、免疫力は何でしょう?

実は、半年以上前、病気を患い検査入院をしました。肺を包む「胸膜」に5~6ヶ所 腫瘍ができたためです。検査結果から、悪性の可能性は著しく低いと判断され、まずは、一安心!と、言いたいところですが、困惑したのは医師の方々です。腫瘍の原因は何なのか!病源はどこにあるのか!検査結果からは病気の原因が全く分かりません。
患部が分かり原因が分かれば、対処も治療も可能です。切除したり、薬を付けたり、投薬したり。その部分を徹底的に治療もできます。「原因不明」は治療方法の不明に直結します。こうなると、医学は、手も足も出ないのです。何もしない状況が8ヶ月たちました。
ところが、先日、とある方にこう言われました。
「幾ら患部を治療しても、体質を改善しなければ、治ったところで、同じ事の繰り返し。それどころか、今度は、悪性腫瘍として発症するかも
しれませんよ。」
「手術や薬は、後遺症や副作用のおそれもある。たとえ、原因が分からなくても、体質を改善することはできます。体質を改善すれば、病気にもなり辛い。」

なるほど、確かにその通り。今回の腫瘍の前に、体に発疹が出ました。異常な数の口内炎も出ました。それを、ストレスと片付けていました。おそらく、これらは、悪い生活習慣の積み重ねによる免疫力の低下に原因があるのでしょう。日頃から体質改善を図り免疫力を高め、ストレスに強い体を作っておく必要があったのです。

以上の事を、会社に例えるならば、起きた問題をどのように捉え、対処すべきか見えてきます。起きた問題だけを見て対処しようとしても本質的な問題解決につながりません。バランスのよい食事を摂り、免疫力を上げて体質を改善し、強い身体をつくることが肝要です。

企業に読み替えると、免疫力とは「柔軟な思考力」、そして、改善すべき体質とは、「マネジメントシステム」だと!デザイン思考の導入によるマネジメントの革新は、漢方薬のようなものだろうか。企業の免疫力(思考力)を高め、副作用も後遺症もなく、自らの体質を改善するツール。そのような気づきを得られた今回の病気に、深く感謝しています。

皆様、「企業の免疫力強化の良薬としてのデザイン思考、この良薬がもたらす企業の体質改善としてのマネジメント革新」、どうでしょう!

(HDMF理事  高橋利明)

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