デザインマネジメントコラム ◇やってみませんか?『行動観察』によるデザインリサーチ

(メルマガvol.8より)

デザインマネジメントコラム
◇やってみませんか?『行動観察』によるデザインリサーチ


本メルマガでは、HDMF役員メンバーが持ち回りで、デザインマネジメント関連の話題をコラム発信します。
今回ご紹介するのは、メルマガ創刊号のコラム欄でご紹介した「行動観察」手法を取り上げる第2弾です。

新しく製品や事業を開発するとき、あるいは今の製品・サービスを改良する際、その手がかりとなる顧客ニーズをどう入手していますか?魅力的な商品の開発には、顕在化しているニーズの把握だけでは不十分です。顧客自身もまだ気づいていない潜在的なニーズをつかむことが不可欠です。
この潜在的なニーズを探る手法として、以前にもご紹介した「行動観察」への注目がますます高まりつつあります。10月末に出版された以下の書籍は、紀伊國屋書店全体の新書部門で2週連続売上第1位です。感度の高いビジネスマンの間で、行動観察への注目が高まっていることがうかがえます。

「ビジネスマンのための『行動観察』入門」 松波晴人(大阪ガス行動観察研究所長)著
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行動観察とは、売り場や使用状況における顧客や使い手の行動を客観的に観察・記録し、得られたデータを人間工学・環境心理学・文化人類学(エスノグラフィー)・社会心理学などさまざまな視点から分析することで、アンケートやインタビューではわからない、人の潜在意識や潜在ニーズなどを明らかにする技術です。行動観察は新商品・新事業アイデアの開発、あるいは商品の魅力向上といった地域中小企業の抱える課題にも、すぐに応用が可能です。
また、多大な投資を伴う製品開発や技術開発などに着手する時、事前に行動観察を適切に活用することで、使い手や顧客の潜在意識や潜在ニーズを踏まえた開発目標や計画を作れるようになります。そのため、製品を作ってみたが全く売れない、開発途中でプロジェクトが求心力を失い頓挫してしまった、こうした失敗を防ぐ効果も期待できます。

道総研工業試験場では、行動観察を活用したリサーチにより、中小企業等のデザイン課題・経営課題の解決のお手伝いができます。ご興味のある方は遠慮なくご相談ください。

(HDMF理事  日高青志)

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